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2022.04.07

カミンズ(Cummins)― エナジーソリューションのリーディングカンパニー

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カミンズとは

カミンズ社(Cummins Inc.)は、2019年に設立100周年を迎えたエナジーソリューションのリーディングカンパニーです。天然ガスや水素などの代替燃料エンジン、ハイブリッドエンジン、ディーゼルエンジン、発電機の製造のほか、都市バス用のパワートレインなどの電化分野にも力を入れており、世界の190カ国以上でサービスを展開しています。
2.8Lから95Lまで、様々な大きさのエンジンをラインナップしており、多くの市場で多種多様な機器を動かすことに貢献しています。

カミンズの歴史

カミンズ社の前身であるカミンズエンジンは、クレシー・カミンズにより、1919年2月3日にアメリカのインディアナ州コロンバスで設立されました。カミンズは、ルドルフ・ディーゼルが発明したエンジン技術が、燃費と耐久性の面で大きな可能性をもっていると確信。銀行家のウィリアム・G・アーウィン氏のもとでかつて運転手として働いた縁から、資金提供を受けて事業を立ち上げました。

カミンズ社の創業者、クレシー・カミンズ

その後、シアーズ社による契約破棄や実験の失敗などの憂き目に遭いながらも開発を進め、1924年に最初のオリジナルエンジンラインであるモデルFが誕生しました。モデルFは、北米で最初の漁船用ディーゼルエンジンと言われています。経済性に優れていたため、発電機やドリル、ショベル、エアコンプレッサーなどの用途でも普及しました。

1929年のクリスマスに、カミンズは船舶用エンジンを自動車に搭載し、デモンストレーションをスタートします。さらに、ディーゼルエンジンを載せたトラック、バス、自動車を使ってイベントを行い、カミンズ製エンジンが経済的で走行性にも優れていることが世界で広く認知されるようになりました。1932年には、ハイウェイを走る輸送用トラックのために設計されたモデルHが誕生。その優れたパワー、燃費、信頼性が評判を呼び、商用トラックの主力エンジンとしての地位を確立していきました。

カミンズ社は事業を拡大し続け、1960年代の終わりには販売・サービスネットワークを98カ国、2,500軒のディーラーへと拡大しました。現在では、500社以上のディストリビューターと7,500以上のディーラー拠点から成るネットワークを通じて、190カ国以上でサービスを提供するグローバルカンパニーとなっています。

カミンズ日本法人の成り立ち

カミンズの日本法人には、「カミンズジャパン」と「カミンズ・フィルトレーションインターナショナル」があります。カミンズは、この2つの日本法人と11の正規ディーラーとともに、すべてのエンジンや発電機、コンポーネントの販売、サポートを日本で提供しています。

カミンズの日本での歴史は、戦後の復興にあたり、カミンズ製エンジンを搭載したアメリカ製ダンプカーや重機が使用されたことから始まります。これに伴い、1950年代にカミンズは在日アメリカ系商社と代理店契約を結び、日本でのサービスをスタートさせました。

その後、コマツ(当時の名称は小松製作所)の求めに応じて技術提供を行い、1961年にNHエンジンのライセンス契約を締結。同時に、コマツと合同でエンジン販売会社の「小松カミンズ販売株式会社」を設立し、OEM受注のほか、カミンズエンジンの輸入販売を開始しました。さらに、日本での業務を統括するため、同じく1961年に「カミンズディーゼルセールスコーポレーション日本支社」を設立しました。

ライセンス契約を受けて、コマツの工場では1960年代からNHシリーズエンジン搭載のブルドーザーを生産。日本国内だけではなく、海外でも広く販売されました。また、小松カミンズ販売を通したカミンズ製エンジンの販売も順調で、1970年代には日本車両や東急車輛、川崎重工といったの鉄道メーカーや神戸製鉄所、キムコなどとの取引をスタートさせました。

1985年にコマツとの提携関係を解消し、小松カミンズ販売は「カミンズディーゼル株式会社」へと名称を変更しました。その後、JRや日立建機などとの大口取引によって業績を伸ばしていきます。JR東海は、新造車両だけではなく既存のディーゼルカーのエンジンもカミンズ製に載せ替え、約1000台(2011年時点)ものカミンズ製エンジンがJR東海およびJR東日本で稼働するようになりました。

1990年代に入り、世界的に排出ガス規制が厳しさを増したことで、少量多機種のディーゼルエンジンを生産するエンジンメーカーへの負担は増大しました。この影響から、コマツは一部のエンジンの自社設計を断念。代わりに、カミンズ製エンジンを採用することとなりました。そこで、再びコマツと連携し、合弁会社である「コマツカミンズエンジン株式会社」を設立。カミンズのBシリーズエンジンの生産が始まりました。また、経営の安定化を図るため、クボタとも提携。カミンズの株主に参画してもらう代わりに、技術交流を行い、排ガス規制対策に貢献しました。

その後、2002年にはカミンズ日本支社とカミンズディーゼル株式会社を合併し、現在の日本法人であるカミンズジャパンを設立します。この合併以降、日本の建設や鉄道、鉱山、海洋、発電、トラック・バス、農業、公共事業といった様々な市場に向けて、エンジンや発電機、エンジンコンポーネント、サービス、パーツなどを提供するようになりました。また、近年はカーボンニュートラルの実現にも力を入れており、2019年にはいすゞ自動車とパワートレイン事業での提携を行い、ゼロエミッションへの取り組みを加速させています。

カミンズの約束

排出ガス規制が年々厳しくなるなかで、カミンズは努力を積み重ね、技術を進化させてきました。今後も、町の中心部や遠く離れた場所で、また、データセンターや工場、商業施設などで、カミンズ製のエンジンや発電機を通して、皆さまにクリーンなエネルギーを提供していきます。

世界中に拠点をもち、最高の製品とサービスを、お客様が必要とするときに必要な場所で提供できることが私たちの誇りです。カミンズは、ますます難しくなる地球規模の課題に対し、テクノロジー界のリーダーとして最先端のソリューションを提供するため、絶え間ない努力を続けていくことをお約束します。

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