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2022.04.29

<導入事例>非常用電源不足の窮地を救ったG-ドライブエンジン

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導入先: 日本(2011年)

導入内容: 排出ガス規制に対応した、500~1000kVAのG-ドライブエンジン 29台

用途: 株式会社東京電機のコンテナ型非常用電源に搭載

非常用電源の供給を支えた、カミンズ製エンジン

2011年3月11日に発生した東日本大震災は、地震と津波により、日本に未曾有の被害をもたらしました。多くの人命が失われただけでなく、町や都市が壊滅的な打撃を受けたことを強く記憶している人も多いでしょう。亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。

この震災によるインフラの被害も甚大でした。さまざまな場所で非常用電源設備の交換が必要となり、発電機のニーズも急速に高まったのです。

しかし当時の日本には、非常用電源の動力源となるディーゼルエンジンを供給できるエンジンメーカーがほとんどありませんでした。日本のディーゼルエンジンメーカーは、主に産業分野や自動車分野向けのエンジンを開発していたため、震災による需要の高まりに対応できず、エンジンが不足してしまったのです。

この状況に、日本のあらゆる発電機メーカーが頭を抱えました。当時、国内の非常用発電機市場で2位のシェアを持ち、工場や病院といった基幹施設にコンテナ型の発電設備を販売・レンタルしていた株式会社東京電機(以下、TDS)も、エンジン確保に悩む1社でした。そこでTDSがエンジンの供給元に選んだのが、カミンズだったのです。

前年から取り引きをしていた縁があったことに加え、カミンズのG-ドライブエンジンの一つであるQSX15 G8が、低コストで日本製品に比べ排出ガス量が少ない点も決め手となったといいます。

震災から2カ月後の2011年5月、TDSはカミンズジャパンに、排出ガス規制に対応したG-ドライブエンジン29台を発注。このエンジンを搭載した非常用電源はTDSの顧客に販売されたほか、レンタル用としても活用されました。

その後も、QSX15 G8エンジン25台、C220およびC330発電機セット10台、C550発電機セット3台、QST30 G4エンジン1台をTDSに供給。カミンズはTDSへのエンジン供給を通して日本の非常用電源市場を支え、復興に貢献したのです。

カミンズの発電機用エンジン「G-ドライブエンジン」とは

カミンズのG-ドライブエンジンは、80年以上にわたって世界中の発電機の動力源として利用されてきました。現在でも工業や商業、ヘルスケア、データセンター、無停電電源装置(UPS)、電気通信など、さまざまな分野の非常用電源に用いられています。

G-ドライブエンジンの活躍の場は、非常用電源だけではありません。連続および常用電源を含め、世界のあらゆる電力を支える重要なソリューションとなっています。カミンズは、英国、米国、ブラジル、トルコ、インド、中国、韓国、日本、シンガポールなどの主要都市に製造拠点を置き、G-ドライブエンジンの国際的な需要に対応しています。

※G-ドライブエンジンについて、詳しくはこちらのページをご覧ください。

※この記事は、2011年10月23日に英語版で公開された記事を抄訳したものです。現在取り扱いのない製品もあります。ご了承ください。

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