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2023.10.23
性能アップと環境保護を両立する、先進的なディーゼルエンジンとは
進化し続けるディーゼルエンジン
長年にわたり、私たちの生活を支えてきたディーゼルエンジン。ハイパワー・長寿命・低燃費というすぐれた特徴を活かして、現在も世界中の農場、作業現場、道路、鉄道などで活躍しています。
実は近年、環境意識の高まりとともにディーゼルエンジンは急速に進化しています。先進的なディーゼルエンジンは、排出ガス量を最小限に抑えつつも高い性能を発揮する点が大きな特徴です。データを活用した分析も可能で、メンテナンスの必要性を検知してユーザーに通知することもできます。
現在、世界的な排出ガス規制の強化に伴い、先進的なディーゼルエンジンへの移行が本格化しています。この記事では先進的なディーゼルエンジンに関する、今だからこそ知っておきたい知識をご紹介します。
ディーゼルエンジンの可能性を引き出すパワートレイン技術
先進的なディーゼルエンジンの可能性を引き出す鍵となるのが、パワートレイン技術です。
パワートレインとは、エンジンが生み出した動力をタイヤに効率よく伝えるための装置類のこと。燃焼エネルギーを運動に変えるエンジン、エンジンの動力を状況に合わせて変換するトランスミッション、車両がスムーズに曲がるために必要なデファレンシャル、エンジンからの動力をタイヤに伝えるドライブシャフトなどから構成されます。走る、曲がる、止まるなどの車の動きは、全てパワートレインによって制御されているのです。
カミンズはパワートレインの性能を向上させるため、坂道での変速効率を高める予測ギアシフト、高速道路への合流操作をアシストするオンランプブースト、坂道での車速を適切に制御する予測ブレーキといった独自のパワートレイン機能を開発しています。これらの新たな技術は運転者の安全を守るだけでなく、燃費を最適化し、パワートレインの寿命を延ばすことにもつながります。
先進的なディーゼルエンジンの用途
先進的なディーゼルエンジンは、すでにさまざまな用途で活用されています。例えば、バスやトラックを始めとする各種車両、コンバインやトラクターといった農業機械、建設機械、鉱山機械、船舶などです。
しかし、先進的なディーゼルエンジンが現場で広く活用されるためには、いくつかの課題をクリアしなければなりません。例えば、公共のバスで使用するには安定した稼働時間と低い運用コストの実現、鉱山機械では排出ガス規制への対応に対する詳細な分析などが必要です。
ディーゼルエンジンの問題点
ディーゼルエンジンには問題点もあります。1点目は、日常的なメンテナンスが必要な点です。ディーゼルエンジンは過酷な環境で働くため、性能を維持するにはこまめな点検・修理が重要なのです。カミンズは顧客のメンテナンス作業を助けるため、エンジンマニュアルやサービスセンター検索機能をオンラインで提供しています。
2点目の問題は排出ガスによる環境汚染です。しかしディーゼルエンジンの環境対策は近年急速に進んでおり、2000年に製造されたトラクター1台からの排出量は今日のトラクター25台分に相当するといいます。環境にやさしいディーゼル技術の開発により、排出ガス量を気にせずにディーゼルエンジンの利点を享受できるようになるのです。
ディーゼルエンジンの技術革新に取り組むカミンズ
カミンズは環境にやさしい高性能なディーゼルエンジンを開発するため、排出ガス後処理システムやエンジン内技術の革新、外部データの活用などに取り組んでいます。さらに、オンラインでの知識提供やサポートネットワークの構築など、顧客の満足度を高めるための各種サービスにも力を入れています。
カミンズは、伝統技術と最先端技術を融合させた先進的なディーゼルエンジンを多くの顧客に提供すべく、今後も精力的に研究開発を進めることをお約束いたします。
※この記事は、2023年4月18日に英語版で公開された記事を抄訳、加筆したものです。